2011年02月09日

田んぼCにカモを見た!

冬期湛水中の田んぼの様子を確認する。

一頃と比べると、かなり寒さが緩んだので、分厚く張っていた氷も見る影がない。

と、田んぼCで野生のカモの群れを発見!

田C_カモが!_W480xH270.jpg

車を止めて撮影しようと構えていると、飛び立つほどに警戒心が強くて近づけず、手持ちのデジカメで撮影した望遠(10倍)でも詳しい種類を特定できない。

 そう言えば、先月、ヘイケボタル以来玄米を買っていただいている栗山さんが、田んぼでカモを見たと言っていたことを思い出した。
 どういう訳か、田んぼCの回りには、水を張った田んぼが増えていて、誰の田んぼにカモがきているかまでは特定できてなかったが、あの頃から、田んぼCには彼らがきていたのかも知れない。

 鳥インフルエンザが問題になっている昨今、大声で「野鳥を田んぼに呼ぶぞ!」と言えなくなっているので、諸手を挙げてはしゃぐわけにはいかないが、野鳥が田んぼにくることは歓迎したい。
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2010年07月22日

シャジクモが発生した

シャジクモ(車軸藻)が田んぼに発生した。

シャジクモ1_480x270.JPG
<田んぼCで観察されたシャジクモ>

耕さない田んぼでは、有る程度時間が経つと発生する藻である。

県によっては、絶滅危惧種に指定され、レッドブックに名を連ねる藻であるが、熊本県のレッドブックには触れられていないようである。

シャジクモ2_480x270.JPG
<軸を中心に節毎に輪生状に枝(葉)がのびている>

耕さない田んぼでのシャジクモは、水中の溶存酸素量を増やす水中植物として他の藻類より一目おかれている。

アミミドロやサヤミドロ等の藻類は光合成で発生させた酸素で浮いてしまうが、シャジクモはしっかりした根がついているため、水中での光合成活動が持続し、溶存酸素量を増やすためのようだ。

水中の溶存酸素が増えると、他の生きものが活性化することになるので、「生きものがいっぱい」の環境を形成する重要な役割を担っていることになる。

耕さないイネつくり2年目の田んぼCで見つかっているのに、同じく3年目の田んぼではまだ発見できてなかったりする。

これもまた、不思議と言えば不思議だが、田んぼも田んぼそれぞれってことでしょうか。
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2010年06月23日

ヘイケボタル

 闇夜に活動するヘイケボタルの撮影は、想像を越えて難しかった・・・。

 素人ゆえに努力と時間でカバーしよう!と考えるが、手ぶれの怪しい写真を量産してしまった。

 で、それなりの撮影をするために、しっかりした三脚とリモートスイッチを手に入れて、撮影してみた。

ヘイケボタル_100623_02.jpg
<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その1>

ヘイケボタル_100623_01.jpg

<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その2>

 有る程度の撮影ができるようになったが、肝心のヘイケボタルは観察日を重ねる度に個体数が減っている。
 彼らの繁殖期が終わりに近づいているようだ。

 落胆しつつも、ふと、冬期湛水している他の田んぼの様子をみることにした。

 嬉しいのだ!

 去年から借りた田んぼでもヘイケボタルが!

 先週ヘイケボタルを数匹観察した田んぼDで、今夜は個体数が数十匹に増え、活動の場が広くなっていた。

 そして、先週は皆無だった田んぼCでも数匹だが、ヘイケボタルを観察できた。

 これで、今年田植えした全ての田んぼでヘイケボタルの活動が観察できたことになる。
 田んぼCと田んぼDは周りが田んぼの中に点在していて、大量にヘイケボタルが活動している田んぼBとは自然環境が大きく違う田んぼである。
 周りの田んぼにはヘイケボタルが観察できないが、耕さない田んぼだけにヘイケボタルが活動する様は、この農法(冬期湛水・不耕起移植栽培)が田んぼの生きものには優しいと再認識でき、とても喜ばしい気分にさせてくれる。
 もちろん、オタマジャクシやヤゴやイトミミズもそうだが、彼らの存在は興味のある人にはそれなりのメッセージを伝えてくれるが、「ヘイケボタルが舞う田んぼ」が持つメッセージは一般大衆にも語りかける力があることは確かなようである。

 今夜もヘイケボタル観賞のために田んぼBを訪れた面々がいた。
 ヘイケボタルを観賞する面々からは「何故ここでヘイケボタルが観賞できるのか」との質問が必ずでる。
 そこで、この田んぼでイネを栽培していること、農薬を使わずに栽培すること、冬期湛水していて湛水しない期間は年間数日敷かないこと、耕さない田んぼであること、耕さないことで何が起きているか等の説明を目の前に繰り広げられるヘイケボタルの光の点滅を観ながら、飲み込んでしまうのである。

 この様がイトミミズやオタマジャクシやヤゴなどでは無かったことを考えると、「蛍の光」は偉大である。
posted by アッケン at 22:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 田んぼの物語