2013年03月23日

プール育苗に移行

 やはり、苗の根元をから繁殖する糸状菌は抑えられそうにない。

 3月19日の糸状菌対策で、ある程度繁殖を抑えられたようだが、再度、一時しのぎで対応するか、嫌気性環境(プール育苗に移行)にして完全対策するか悩んだ。

 当初の計画では、今週末、プール育苗に移行する予定だが、苗箱毎に異なる苗に生育の差があり、生育の遅い苗には2日ほど猶予が欲しい。
 もう一つ悩ましいのが、来週の月曜日と火曜日は花冷えで最低気温が氷点下の予想になっていて、プール育苗を今日行わないと、水曜日に行うことになる。
 いくら何でも、プール育苗初日から氷点下の環境は厳しすぎだとの思いと、もう数日ハウスの温度管理を行う煩わしさとの思いが交錯した。

 取りあえず、プール育苗用の苗代を均平化しつつ、土中温度を計測したら12℃、土壌表面温度は13℃を確保していた。今朝の最低気温は8℃と高めだったが、10時頃の温度にしては高めである。

 そんな環境条件であれば、ハウス環境と大差がなく、今日、明日の2日間、プール環境でも順調に生育し、そして、プール環境に慣れて、週明けの花冷えにも耐えてくれると考えることにして、今日、プール育苗に移行することにした。

プール育苗_01_480x270_wcr.jpg


 今回は、田んぼにシートを敷くことなく、直接、苗箱を並べた。

 田んぼに、直接、苗箱を並べた理由は、以下の点からである。

 @使っている稚苗様の育苗箱の底に開けられている穴の数は82個と少なく、穴の直径は3ミリと小さいため、苗の根がその穴から伸びたとしても苗箱を持ち上げられないほどに根を張らないのではないか

 A苗箱の穴から根を出した苗と出し切れなかった苗とに差がどれほどあるのか

 Bプール育苗中の作業でシートにできる足跡の凹で苗箱が傾いてしまい、修正が大変になること

 C苗代に使う場所の均平化作業が簡単になること(苗箱を並べた後でも、均平化の修正が簡単にできる)

 これまでは教わった通りに行っていたが、今年は教えに逆らって、経験してみることにする。

プール育苗_02_480x270_wcr.jpg


 微妙な高低差をなくす作業では、水位が高くなった苗箱の下に土を盛って水位を低くしたり、歩いた後の凹みを気にしなくて済むのは事実である。

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2013年03月22日

第2葉期の苗のレビューU

 落第点ギリギリの苗になってしまったことは昨日も記したが、具体的に何がどうなのかを記録する。

第2葉期_02_480x270_wcr.jpg


 今回の苗つくりで目立つ苗が写真の下側の苗(B苗)である。
 第2葉期の理想的な草丈は5〜8cmとなっているのに対して、第2葉鞘の丈が5cm、第2葉の葉の長さが7cmと茎が細く、葉鞘も葉も長くなっている。

 どちらかと言えば、高温環境で生長させた稚苗の苗姿に近く、弱々しい苗に見えてしまう。
 稚苗との違いは、草丈が半分程度にとどまっている点である。

 温度管理の怠慢が理想の苗とはほど遠い苗をつくる事を、脳裏に深く刻み込んでおこう。


 上側の苗(A苗)は、第1葉鞘の丈が4cm、第2葉の葉の長さが4cmで、草丈が8cmと理想の苗の草丈ギリギリにとどまっているが、第1葉鞘の丈が2.5cm、第1葉の葉の長さが1.5cmと、葉鞘の丈が長く、葉の長さが短い。
 この苗を客観的に評価すると、「昼温が最高気温を上回ったために第1葉鞘の丈が伸び、夜温が最低温度を下回ったために第1葉の葉の長さが短くなっている」となる。


 この状態で、胚乳がどれほど残っているか、A苗の籾殻を剥いでみた。

第2葉期_03_480x270_wcr.jpg


 右側の白いものは玄米の果皮で、中は空っぽである。
 根元には残りの胚乳がぶら下がっているが、この苗をしばらく放置したところ、水分が蒸発しとても小さくなったことを考え合わせると、栄養分としては本当に少ししか残ってなかったようだ。

 この状態は、細長く生長したB苗でも同様であった。


 A苗は第3葉が顔をだしていたが、B苗は第3葉が確認できなかったため、B苗を分解してみた。

第2葉期_04_480x270_wcr.jpg


 第3葉は4cmまで生長していた。

 第2葉鞘の丈が5cmなので、明日には第3葉が顔を出すのを観察できるようだ。

 ちなみに、写真は右から順に、鞘葉、不完全葉、第1葉&第1葉鞘、第2葉&第2葉鞘、第3様&第3葉鞘である。

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2013年03月21日

第2葉の展開と水苗代作り

 1.5葉期を過ぎ、2葉の展開が終盤になってきた。

 その苗姿を見るに、今年の苗は落第点ギリギリの出来である。

第2葉期_01_480x270_wcr.jpg


 第1葉鞘の丈が高く、第1葉の葉長が短いだけでなく、第2葉の葉幅が狭く、葉長が異様に長い、そんな苗が主体になっている。

 この様な苗姿は、2008年に小さなビニールハウスで試しで苗つくりして以来である。

 「夜温が最低温度を下回った」記憶くはあるが、「昼温が最高温度を大きく上回った」記憶がなく、説明のつかない苗姿であるが、いずれにしても、育苗初期の怠慢な温度管理の影響と思われるorz。


 と、プール育苗に備えて、田んぼB1に水苗代を作った。

水苗代_01_480x270_wcr.jpg


 暑い時間帯は木陰で覆われる田んぼB2かB3で水苗代を作りたかったが、毎年4月には用水路の管理作業で水門が閉じられている間、水を確保する手段を用意できず、昨年と同様である。

 水苗代以外は、まだ、15センチメートルほどの水深を保ちたいので、設置した波板がきちんと水を堰き止められるか確認できたら、水苗代の凸凹を均して、苗箱を移動することにしよう。

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