2009年07月14日

止め葉が出そろった!

 今日から、灌水する時間帯を早朝から夕方に変更した。

 早朝に灌水する目的として、気温が灌水する水温よりも低かったので、田んぼの水温を上げる効果を狙っていた。

 しかし、ここ数日の天候は、強い日差しが照りつけ(関東甲信越では梅雨明けしたそうだが・・・)、早朝と言えども20度を下回ることはなくなってきた。
 そして、夕方頃の水温は30度を超え、地温も27度を上回るようになってきている。
 また、夕方頃の灌水の水温は20度前後と、30度を超えている田んぼの水温とは比較にならないほどである。

 で、早朝に灌水する意味が無くなってきたことと、幼穂を抱えているイネたちのことを考え、昼間の太陽エネルギーを利用した光合成を終えた後の同化作用の助けになるのではとの思いで、灌水する時間帯を夕方に変更した。

 早速、16時に合わせて作業を中断し、灌水を兼ねて田んぼ観察を行った。

 第2葉になると思われる大きな葉のことを報告したのが7月12日なのに、
昨日、目の当たりにしたのは、止め葉が生えそろったイネの姿である。

止め葉田C_01.jpg
<田んぼC観察用イネの止め葉>

 止め葉が生えそろったのは、田んぼCだけではなく、その他の田んぼのイネも同様に止め葉を形成していた。
 不思議だが、田んぼによってイネの稈長に差があったり、分げつ茎数に差があったりするが、稈長が低かろうが、分げつ茎数が少なかろうが、イネのみなさんは一斉に止め葉を形成している。

 田んぼ間で異なったのは葉色である。

止め葉田C_02.jpg
<色落ちしているイネが部分的に見られる@田んぼC>

 やはり、冬期湛水してない田んぼCとDのイネは葉色が落ちているが、不耕起栽培1年目の田んぼA、代かきしたが冬期湛水した田んぼBの葉色に大きな変化は見られなかった。

 恐るべし「冬期湛水」である。

 葉色が落ちているが、先週、米の精を穂肥として打ったばかりだし、速効性の硫安を追肥すると葉色は戻せるだろうけど、窒素成分が過剰になり米の味が落ちるとの判断をし、岩澤先生とも相談した結果、暫くすると葉色も戻るだろうからと何もしないことにした。
 結局、穂肥を打つ時期が数日遅く、今更、起死回生の策は無く、反省材料として、来年に生かすしかないようだ。
posted by アッケン at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イネづくり@田んぼ

2009年07月12日

田植え後63日目:大きな葉(第2葉!?)が!

 先日、大きな幼穂が確認されたので、走穂を探すが、まだお目にかかれない。

 が、イネには明らかに大きな変化が見られる。

 観察対象のイネものきなみ40センチを超える葉が、イネの丈長を大きく伸ばしている。
 この葉は第2葉になると思われ、その葉に続く止め葉が成長して、いよいよ、穂が顔をだすことになるかと思うとワクワク気分になってきた。

成長4_田A63日目.jpg
<田んぼAの観察用の1本植のイネ>
 稈長:70〜75センチ、分げつ数:10

成長4_田B62日目.jpg
<田んぼBの観察用の1本植のイネ>
 稈長:75〜80センチ、分げつ数:10

成長4_田C63日目.jpg
<田んぼBの観察用の1本植のイネ>
 稈長:75〜80センチ、分げつ数:14

成長4_田D63日目.jpg
<田んぼBの観察用の1本植のイネ>
 稈長:75〜80センチ、分げつ数:15

 先週のイネと比べて、分げつ数が増し、丈長が約15センチも伸びている。
 が、今頃になって分げつした茎は二次分げつだったりするので、刈り取りまでは登熟することのない無効分げつとなる可能性がある。

 先週から、10センチを超える深水管理を始めたので、分げつは止まると思ったが、やはり、深水管理による分げつ抑制の効果はないようだ。

 播種日から換算した走穂の観察予想日は6月28日であったので、今週のどこかで観察できたとしても、半月以上遅れることになる。
 去年、走穂が観察されたのが7月16日なので、田植え時期を早めた効果もなく、去年と同時期もしくは遅れることになりそうだ。

 そうなると、刈り取りの時期も去年同様の時期になり、夏の暑さをもろに受ける中で登熟が進み、9月に入ってからの残暑で栄養分が消費され、雨にて刈り取り適期に刈り取れない等の影響を受けたりと、米の品質に問題がでるかもと思うと気が重い・・・。
posted by アッケン at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イネづくり@田んぼ

2009年07月08日

幼穂の確認

 7月初頭には走穂が見られるとの予測が、ズルズルと後ろにずれている。
 原因は、田植え後に暫く続いた、朝晩の冷え込みだろうと思われる。

 しかし、イネの状態は、分げつ数が許容の範囲に入ってきたり、茎が丸みをおびてきてたりで、そろそろ、幼穂形成期に入っている可能性大なので、サンプルを採取して幼穂の形成状態を確認してみた。

幼穂調査_01.jpg
<幼穂確認の為に縦に切断したイネ(左から田んぼA、B、C、D)>

 各田んぼのイネは、幼穂を抱えていた。
 しかも、幼穂は6から10センチ前後の大きさまで成長していた。

 先週の土曜日の観察で、まだ先と判断したのは間違いだったことになる。
 その時すでに、「大人になった証拠の葉が空に向かってピンッ!と伸びた」状態だったことになる。
 ん、ん、ん・・・・。
 大人になった証拠のイメージを更新しておかなくては!

 と、幼穂の部分を拡大したのが下記である。

幼穂調査_02.jpg

 更に、田んぼBとCの幼穂部分を拡大したのが下記である。

幼穂調査_03.jpg

 ここまで拡大すると、穂の形状がしっかりと確認できる。

 田んぼCの幼穂を取り出してみた。

幼穂調査_04.jpg


 ちなみに、マニュアルでは、「幼穂が5ミリに達したら第一回目の穂肥を与える」ことになっているが、今回のサンプルは一番大きなイネを採取しているので、他の小さななイネの幼穂はこれよりも小さいはずである。
 また、イネの葉の色落ちが確認できないので、養分が不足している状態ではなさそうである。

 いずれにしても、ここまで幼穂が大きく育っているってことは、穂肥を施す時期を逸してしまっていることになる。

 幼穂が8センチを超えているので、養分過剰による倒伏の危険性がある施肥時期も過ぎているし、田んぼCと田んぼDは冬期湛水してないので地力は小さいし、とりあえず、田んぼCと田んぼDは、急いで、穂肥を施さなければ!
posted by アッケン at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | イネづくり@田んぼ