早朝に灌水する目的として、気温が灌水する水温よりも低かったので、田んぼの水温を上げる効果を狙っていた。
しかし、ここ数日の天候は、強い日差しが照りつけ(関東甲信越では梅雨明けしたそうだが・・・)、早朝と言えども20度を下回ることはなくなってきた。
そして、夕方頃の水温は30度を超え、地温も27度を上回るようになってきている。
また、夕方頃の灌水の水温は20度前後と、30度を超えている田んぼの水温とは比較にならないほどである。
で、早朝に灌水する意味が無くなってきたことと、幼穂を抱えているイネたちのことを考え、昼間の太陽エネルギーを利用した光合成を終えた後の同化作用の助けになるのではとの思いで、灌水する時間帯を夕方に変更した。
早速、16時に合わせて作業を中断し、灌水を兼ねて田んぼ観察を行った。
第2葉になると思われる大きな葉のことを報告したのが7月12日なのに、
昨日、目の当たりにしたのは、止め葉が生えそろったイネの姿である。

<田んぼC観察用イネの止め葉>
止め葉が生えそろったのは、田んぼCだけではなく、その他の田んぼのイネも同様に止め葉を形成していた。
不思議だが、田んぼによってイネの稈長に差があったり、分げつ茎数に差があったりするが、稈長が低かろうが、分げつ茎数が少なかろうが、イネのみなさんは一斉に止め葉を形成している。
田んぼ間で異なったのは葉色である。

<色落ちしているイネが部分的に見られる@田んぼC>
やはり、冬期湛水してない田んぼCとDのイネは葉色が落ちているが、不耕起栽培1年目の田んぼA、代かきしたが冬期湛水した田んぼBの葉色に大きな変化は見られなかった。
恐るべし「冬期湛水」である。
葉色が落ちているが、先週、米の精を穂肥として打ったばかりだし、速効性の硫安を追肥すると葉色は戻せるだろうけど、窒素成分が過剰になり米の味が落ちるとの判断をし、岩澤先生とも相談した結果、暫くすると葉色も戻るだろうからと何もしないことにした。
結局、穂肥を打つ時期が数日遅く、今更、起死回生の策は無く、反省材料として、来年に生かすしかないようだ。