2009年05月08日

田植え日

 プール育苗に移行してから47日目、播種(3/7)後68日目、深水管理してから7日目の5月10日に田植えすることにした。

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<深水を開始する直前の苗の様子>

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<深水管理5日目の苗の様子>

 深水管理にしてから、苗全体が急に動き出し、おしなべて12センチ程度まで苗丈が伸び上がってきた。
 スナップの苗も背景のビニールを超す勢いで伸びていることが観察できる。

 今朝の苗観察まで、田植え日を14日にあたりをつけていたが、取り巻く環境を考慮して、10日に田植えする決心をした。

 決断に影響した大きな要素は下の4項目だが、プール育苗であり、深水管理でありと田んぼでの生育と変わらない環境なので、早い時期に本来の生育環境に移した方がベターだとの結論になったためだ。

 (1) 大きな苗は、6葉目が主体となってきていて、これ以上
   大きくなると周りの苗の養分まで奪うことになりかねない、
 (2) 14日の前に天気が崩れたりと、あまり芳しくない、
 (3) 10日の予想気温は、最低14度、最高28度で、
   田植え後の苗の活着に最良の気温になりそうである。
 (4) 10日は満月で、播種や移植には良い時期である、

 さて、大あわてで、最小限の田んぼ整備を済ませなきゃ!

2009年05月04日

プール育苗:41日目

 今朝は、外気温が13度を下回ったようだが、昨日、ハウスを殆ど閉めた状態だったためか、ハウス内の最低水温は16.2度にとどまった。

 苗全体の成長のイメージは、下のスナップのように、大きさ、展開葉期も違う苗が混在している。

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<左側が管理通路側で、苗の成長が遅い。
 通路側から離れた右側の苗は、比較的成長が安定している>

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<それらの苗の中で、一番成長している苗>

 昨日、連絡の取れなかった岩澤先生に電話で昨日の追肥の件を事後相談した。追肥が必要だという判断は間違ってなかったようだ。
 また、播種してからそろそろ60日になるが、大きい苗で12センチ程度で全体では10センチと苗丈が小さいことと殆どの苗が第四葉を持っていることを伝え、田植え時期が見えなく困っていることを相談したところ、追肥も終わったことだし、直ぐに、深水管理にしなさいとの指示を貰った。

 その深水管理とは、通常、苗箱の縁の上面から1センチ程度の水深でプール育苗をしているが、更に2-3センチ程度、深水にすることで、田植えに必要な苗丈を確保するのである。
 これは、生育場所を移動することができない水稲が、大雨などの増水で水かさが増した場合などに、葉耳(葉の根本の部分)を水面より高い位置で確保するために苗丈を伸ばす性質を利用して、田植えに必要な苗丈を確保するのである。

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<通常のプール育苗管理の水深状態>

 通常でのプール育苗の水深は、苗箱の高さが約4センチ程度なので、苗箱の上面から約1.4センチの水深でなされていることになる。

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<苗丈を確保するために、水かさを増した状態>

 これから、約1週間程で、苗丈が3センチ程伸び、田植えが可能な苗の姿に成長することになる。
 ただ、葉の展開が進むわけではなく、葉鞘(苗の茎)が伸びることになるようだ。
 マニュアルでは、成苗(5.5葉)で田植えすることになっているが、苗密度の高い苗箱でのプール育苗から田植えすることで得られる独立した田んぼ環境へ移すことで、田植え後の分げつ期間を確保することを優先するのである。
 ただ、第一葉より先に成長する「不完全葉」を第一葉と数えることで、マニュアルにある「成苗での田植え」という条件は、一応クリアーすることになるとの見解を岩澤先生にもらい、成苗(5.5葉)の捉え方として有る程度の幅があることを再確認した。

 今日も朝から雨で、曇り時々雨の予報は大きく異なり、時々強い雨になったりの一日になり、結局、ハウスを開放ことはなかった。

2009年05月03日

プール育苗:40日目

 昨日の苗観察時にもふと気になったが気のせいにして済ませた、苗全体の色落ち。

 今朝、よくよく観察してみると、第三葉の葉先の色落ちを確認できる苗が見られた。
 やっぱり、気のせいではなく苗全体に色落ちしが発生していたのだった。

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<直感的に色落ちが確認できるのは第二葉、
 第三葉の葉先が色落ちしている様子は、よく見ないと分からない>

 先月10日頃からハウス内の最低温度が10℃以下にならないように、ハウスを開閉してきたので、第三葉の葉先の色落ちが、寒さによるとは考えにくい。

 前回の追肥が、プール育苗27日目の4月19日だったが、それからの約二週間、第四葉期を経て、第五葉期への成長にかなりの養分を消費していると思われることや更にこれから10日以上プール育苗を続けることを考えると、追肥の必要性を感じた。

 「『新たなことを実施する前に、岩澤先生に電話で確認してからにしなさい』と言ったでしょう!」と、言われそうだが、岩澤先生は田植え講習で捕まらない。
 前回のこともあるし、で、追肥を決行した。

 「化学肥料を全く使わない」と宣言しているので、育苗時の肥料養分として、有機態チッソ100%の「みんなゆうきペースト by 片倉チッカリン」を使っている。

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<みんなゆうきペースト(液肥)が入っている箱のラベル>


 プール育苗時の追肥は、下記の行程になるが、半日がかりになる。
  (1) まずは、プールの水を殆ど抜き、
  (2) 次に、水で薄めた液肥をジョロで灌水するように追肥し、
  (3) 苗が養分を吸収するため(!?)の時間として、2〜3時間放置、
  (4) 苗箱を1センチ上回る程度の水位まで注水する、

 今回は、チッソ成分が0.25g/箱になるように、約1,400mlのみんなゆうきペースト(232箱相当分)を120リットルの水で薄め、ジョロで灌水するようにして追肥した。

 今日は、生憎の天候で、朝から曇り空。

 昨今の南阿蘇は、晴天の日中でも木陰にはいると、そよ風に肌寒さを感じる状態なので、今朝、開放したハウスを直ぐに閉鎖してハウス内の温度を高めに保っている。
 閉鎖された空間でのみんなゆーきペーストの追肥は、独特のニオイが少しだけど鼻につく・・・。
 が、苗が元気に成長することを想像すると心地よい香りになる。いや、やっぱり独特のニオイだ!
 
 結局、今日、ハウスを開放したのは、午前中の1時間だけであった。