2013年03月28日

高島氏の稲つくりを学ばせていただく

 "南阿蘇村"と"自然農法家"の2つのキーワードでググると1番目に名前がリストされる女性がいる。

 約20年前に南阿蘇村に移住され、独自の感性でお茶つくりや稲つくりを実践されている高島和子氏である。

 不耕起栽培を始めた頃、ネットで高島氏の存在は知っていたが、岩澤農法の不耕起栽培による稲つくりで頭がいっぱいの状態が続いていたため、コンタクトするまでには至らなかった。


 だが、一昨年の刈り取りの頃から、お世話になっている。

 特に、去年の刈り取りの頃から幾つかのイベントに誘っていただく中で情報交換する機会が増え、高島氏の考え方や稲つくりに興味が湧いてきていた。

 ただ、苗つくりについては聞いたことがなく、昨日、お伺いして教えていただいた(電話では、何度か話していたが、今年始めてお会いした。車で数分のところだが・・・。)。


 苗つくりの工程をお伺いして、最初に「面白い!」と思った。

 品種は主に酒米やヒノヒカリなどであるが、種籾は唐箕で丹念に選別し、4月中旬に温湯消毒した後、数日間で催芽させ、苗箱に種蒔きし、そのまま田んぼに並べ、ラブシートで覆っておくだけだという。

 4月中旬〜下旬の南阿蘇の気温環境は最低気温は10℃を上回る日は少なく、氷点下に近い日もある。最高気温は25℃を上回ることはないが、その頃の日差しは一段と強さを増し、ハウスでの低温育苗では昼温が25℃を上回らないようにするため、寒冷紗で光量を制限するなど、暑さ対策で大変な時期である。


 苗つくりの工程を教えていただく中で、半ば強引にお願いして、苗つくりをお手伝いさせていただくことになった。


 これまで教わった不耕起栽培の常識を異なる面から見る機会を作れ、新たな非常識を観察して、体験することで、岩澤農法である不耕起栽培による稲つくりに追加・修正できることが見つかればと思っている(「田植えが5月中旬以降になる特定地域」では低温育苗が気象環境的に不可能であり、特別な苗つくりにならざるを得ないのだが、岩澤先生が存命の時に指導いただいて作り上げた特定地域での苗つくりは、難しく、面倒な苗つくりになっている。そのため、特定地域での新たな苗つくり、簡略化できる苗つくりが当面の課題となっている。特定地域での色々な方の苗つくりの特性から解決策を見いだす必要がある。)。

 高島氏は「稲が実った立ち姿」で稲のできを判断するという、理論や科学データに頼らない、女性ならではの物の見方をする方であり、そんな稲つくりの感性も見習いたいと思っている。


posted by アッケン at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高島氏の稲つくり
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