この寒い時期でも冬期湛水中の田んぼでは藻が発生している。

<今期も発生し始めた藻>
藻と言えば・・・。
昨年、研究論文「イトミミズと雑草(主執筆者、栗原康氏:1926〜2005)」を入手することができた。
以前から、同論文の存在を把握していたが、1983年の「生物と化学(日本農芸化学会)」の4〜6月号に掲載されていた論文で、閲覧するためにには国会図書館に行くしかないと思い込んでいた。
だが、改めて追いかけてみたら、いとも簡単に入手できたのである(南阿蘇に居ながらにして貴重な情報にたどり着ける、インターネット様々である)。
入手できたその論文は、農文協の【農業技術体系】に収録されている「イトミミズ」の土台になった論文で、6割程度は既知の内容で有ったが、その論文を入手する課程で「ミミズの話(エイミィ・スチュワート著)」も手に入れたことも有り、昨年末から、気分転換時にはミミズの物語に目を通している。
それらに目を通すうち、これまで、「絨毯のように敷き詰められたイナワラ」が耕さない田んぼの食物連鎖の基点になっていると理解していたが、イトミミズの排泄物にNが含まれていたり、イトミミズの活動が土壌に蓄えられている難溶解性のリン酸塩を可溶性のリン酸として水中に放出されることがきっかけとなり、藻が発生するようである。
鶏が先か卵が先かの議論と似たようなことになるかもしれないが、イトミミズが田んぼに生息することによって、起きる事象を科学的に理解した上で、耕さない田んぼの食物連鎖を語る必要性を感じたので、イトミミズについて再度まとめることにした。
とは言え、限られた情報なので、断言できるところまで辿り着ける自信はないが・・・。