播種してから10日目。
いつものようにハウス内の気温が20℃になる8時前に、カバーシートを剥いだ。
あれっ!?、溢泌現象が見られない。

<4月17日8時頃の苗の様子>
まだ、第一葉が展開中から第2葉が展開し始めた苗がほとんどの状態。
水を欲しがる苗になるのを避けるために、「1.5葉まではできるだけ灌水しない」がセオリーなのに・・・。
空気が乾いているせいだろうか(最近やたらと火事が多い)、それとも播種の際の灌水量が少なかったのか・・・。
何れにしても溢泌現象が見られないと言うことは水分が不足している証なので水分を補給する必要がある。
だが、「後10日もすると、プール育苗に移行する」ことを考えると、ただの灌水ではなくて、液肥と共に水分を補給することにした。
プール化する前に養分補給は必須だが、幾つかの理由から床土と覆土に使った土には、所謂チッソ成分が含まれてない(化学肥料も有機肥料も混入されてない土を使っている)ので、養分の投入は絶対の苗つくりになっている。
灌水方法は、数ミリ程度の水深に苗箱を浸し、毛細管現象を利用して苗床の土に水分を蓄える方法で行う。その際に吸い上げられる水分量は苗箱当たり1リットルから1.5リットルになる。
その水分量に液肥の窒素成分が箱当たり1gになるように水で薄め、水分補給と同時に液肥も床土に蓄えさせるようにする。
「ハウスの入口に近い方の苗箱では溢泌現象が見られず」、「ハウスの奥の苗箱では溢泌現象が見られた」ので、今日は手前半分にだけ灌水及び養分を補給した。
メモ1.この液肥は「直ぐには使われず」、「直ぐには使えない」状態
である。
「直ぐには使われない」とは、イネの種籾には苗が1.5葉〜
2葉を展開するに必要な養分を備えていて、先にそれが消費
されるからである。
「直ぐには使えない」とは、使う液肥は有機質100%故に、
肥効が現れるまでに数日かかる前提の有機肥料の為である。