2011年04月21日

2011年 苗(第1.5用期) その3

 今朝は、外気温が2℃を下回り、部屋の温度も16℃台と冷えた。

 ハウスの中でシルバーシートに覆われた苗は10℃以下になることはなかったが、シルバーシートの表面温度は6℃とハウス内も冷えた朝を迎えた。

 様子を見ることにした苗は、ますます、萎んでいた。

苗(水切れ3)_W480xH270.JPG
<水分不足からか、ますます萎んだ苗>

苗(水切れ5)_W480xH270.JPG
<18日に灌水した苗:左と17日に灌水した苗:右>

 左の苗は溢泌現象が観察でき、右の苗は葉が丸く萎んでいる。
 1日の差で、ここまで違うことになるとは・・・。

苗(水切れ4)_W270xH480.JPG
<ますます萎んだ観察用の苗>

 「水分不足が原因で苗の芯まで萎んでしまうと、水分を与えようが有機肥料を与えようが苗の生長は止まってしまう」、「生長を促すには、尿素を投与するしかない」と言っていた、菊池の松野さんの忠告が脳裏を過ぎる。
 「化学肥料は使ってない」と公言していることもあり、尿素の利用は絶対に避けたい。



 何れにしても、外気温が10℃を上回る8時頃から、プール育苗に入る前に養分補給する計画を前倒しにして、養分を含んだ水分を補給することにした。

 17日や18日と同様に毛細管現象を利用して水分と養分補給するが、吸い上がらない・・・。

 以前は、溶液に浸してから20秒ほどで、吸い上げられた溶液が覆土に染み出たが、今日は、覆土に染み出るのに2分以上もの間、浸して間やっとである。しかも、それが全体に行き渡らないし、溶液の減少がわずかである。

苗(水切れ6)_W270xH3000.JPG
<溶液に浸すが、吸い上がらない・・・>

 この状態を考えるに、苗床に水分は十分なのではないか?

 やはり、ムレ苗になっている可能性が高いと判断せざるを得ないようだ。

 残された選択肢であるプール育苗への移行の準備に切り替えることにして、如雨露による養分を含んだ水分を灌水することにした。
 窒素成分が0.8g含まれるようにした溶液を1箱当たり約1リットルを灌水する。

 溶液の苗床への吸着を促すため、育苗箱の表面が乾くのを待つことにした。

 昼過ぎ、灌水した苗を観察したところ、萎んでいた苗たちが、葉を開いている。

苗(水切れ7)_W270xH480.JPG
<萎んでいた葉を開いた観察用の苗>

 これは、正常なのか・・・。

 ムレ苗の場合、根が寒さでやられているので水分を吸い上げることが出来ないはず。
 萎んでいた葉が開いたと言うことは、水分を吸い上げていることになり、根は生きていることになる。

 あら、ら、ら、ら。

 また、理解できない。


 この苗がどのような生長を見せるのか観察することにして、プール育苗を明日以降に実施することにした。


 播種の時期を変更することで起きる未経験の現象は精神的に・・・。
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2011年04月20日

2011年 苗(第1.5葉期)その2

 早朝、外気温2℃。室温18℃と肌寒く、電気カーペットの上で飲むモーニングコーヒーが嬉しい。

 ハウス内は6〜7℃だが、ホワイトシルバーで覆われている苗箱の表面温度は8〜9℃、苗箱の底の温度は11〜12℃である。
 
 ホワイトシルバーを剥がして苗を観察。
 17日に水分と養分を補給した苗の溢泌現象が見られないのが気になるが、元気そうである。

苗の生長(1.5葉期)_01.jpg
<観察用の苗:第2葉の生長が見られる>

 昨日と比べて、第2葉が5mm以上伸びていて、なかかな頼もしく感じた。

 しかし、日差しの強さが気になり寒冷紗で日差しを調整するためにハウスに出向いて苗を見て、ビックリ。
 苗の葉が丸く萎み始めている。

苗(1.5葉期)_異変.jpg
<丸く萎み始めた苗>

 アレッ!?

 何が起きているのか!?

 17日に灌水してから3日目の今日で水切れ!?

 確かに今朝は溢泌現象が見られなかったが・・・、19日の天候が影響したのか!?

 やはり、ムレ苗病か!?

 18に灌水した苗は何ともなく元気である。

 判断がつかない!

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 夕方、17日に灌水した苗箱の苗は全体的に葉が丸く萎んでいる。
 やはり、水不足かも知れないが、ムレ苗病も否定できないし、翌朝の気温を考えると灌水はできない。

 気温が下がる時間帯に入り蒸散することもないはずなので、対処策は明日施すことにする。

 明日の朝の水分と養分を補給後の苗の様子次第では、プール育苗を実施する可能性も出てきた。

<今日の天候の事>

 快晴の昼間、照りつける日差しはハウス内の地温を高める。

 寒冷紗で日差しの量をコントロールしているため、苗箱の表面温度はどうにか25℃以下を保ち、苗箱の底の温度は21〜22℃と低めになっている。

 日が傾き4時を回った頃にハウスを一旦閉めたが、ハウス内の温度上昇がリアルに感じられたので、再び開放し、閉める時間をずらすことにした。
 4時頃の斜めから差し込む日差しでは苗箱の表面温度を30℃まで高めたが、苗箱全体を暖められないだろうとの判断で、寒冷紗で日差しの量を遮ることはしなかった。

 結局、ハウスを閉じてホワイトシルバーで苗箱を覆ったのは5時前になった。

 4月も後半に入り、日長が長くなっていることを感じた。
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2011年04月19日

2011年 苗(第1.5葉期)

 早朝、外気温3℃。

 阿蘇外輪山の山頂付近が白くなっていたが、阿蘇山頂では1cmの積雪があったと夕方のニュースで紹介されていた。
 2010年4月15日に1cm、2007年4月18日には28cmの積雪が観測されているので、そう珍しいことでもない様だ。

 だが、17日、18日と水分と養分をたっぷり補給しているので、暑さと寒さのサイクルと苗の生理のタイミングのズレによって引き起こされる「ムレ苗病」が気になっているが、早朝の苗箱の温度は10℃以上を保っているので問題なさそうである。

 今朝は、全ての苗で溢泌現象が観察できている。

 17日に水分と養分を補給した苗は順調に生長しているようで、1.5葉期に入り始めている。

1.5葉期の説明_W480xH270.jpg
<1.5葉期に入り始めた苗と各要素の説明>

 第1葉鞘と第1葉が共に2〜3cmの長さの苗が理想であるが、今年の苗は、どうにかマニュアル通りの苗つくりが出来そうな様子である。

<天候の事>

 今日は、晴れたかと思ったら、暗雲が空を覆い、強い風を伴って雨が降り、また、青空と共に強い日差しが照りつけるといった様相だった。
 最高気温が8℃と低いのだが、日差が差すと、ハウスの中は直ぐに30℃近くになってしまうので、空模様を眺めながら、ハウスを開けたり閉めたり、寒冷紗を張ったり取ったりと忙しい1日になった。

 明日は、快晴で暖かさが戻るとの予報。

 苗つくりの時期は、暑かろうが、寒かろうが、落ち着いた天候であるに越したことはない。
posted by アッケン at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 苗つくり