素人ゆえに努力と時間でカバーしよう!と考えるが、手ぶれの怪しい写真を量産してしまった。
で、それなりの撮影をするために、しっかりした三脚とリモートスイッチを手に入れて、撮影してみた。

<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その1>

<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その2>
有る程度の撮影ができるようになったが、肝心のヘイケボタルは観察日を重ねる度に個体数が減っている。
彼らの繁殖期が終わりに近づいているようだ。
落胆しつつも、ふと、冬期湛水している他の田んぼの様子をみることにした。
嬉しいのだ!
去年から借りた田んぼでもヘイケボタルが!
先週ヘイケボタルを数匹観察した田んぼDで、今夜は個体数が数十匹に増え、活動の場が広くなっていた。
そして、先週は皆無だった田んぼCでも数匹だが、ヘイケボタルを観察できた。
これで、今年田植えした全ての田んぼでヘイケボタルの活動が観察できたことになる。
田んぼCと田んぼDは周りが田んぼの中に点在していて、大量にヘイケボタルが活動している田んぼBとは自然環境が大きく違う田んぼである。
周りの田んぼにはヘイケボタルが観察できないが、耕さない田んぼだけにヘイケボタルが活動する様は、この農法(冬期湛水・不耕起移植栽培)が田んぼの生きものには優しいと再認識でき、とても喜ばしい気分にさせてくれる。
もちろん、オタマジャクシやヤゴやイトミミズもそうだが、彼らの存在は興味のある人にはそれなりのメッセージを伝えてくれるが、「ヘイケボタルが舞う田んぼ」が持つメッセージは一般大衆にも語りかける力があることは確かなようである。
今夜もヘイケボタル観賞のために田んぼBを訪れた面々がいた。
ヘイケボタルを観賞する面々からは「何故ここでヘイケボタルが観賞できるのか」との質問が必ずでる。
そこで、この田んぼでイネを栽培していること、農薬を使わずに栽培すること、冬期湛水していて湛水しない期間は年間数日敷かないこと、耕さない田んぼであること、耕さないことで何が起きているか等の説明を目の前に繰り広げられるヘイケボタルの光の点滅を観ながら、飲み込んでしまうのである。
この様がイトミミズやオタマジャクシやヤゴなどでは無かったことを考えると、「蛍の光」は偉大である。