2010年06月23日

ヘイケボタル

 闇夜に活動するヘイケボタルの撮影は、想像を越えて難しかった・・・。

 素人ゆえに努力と時間でカバーしよう!と考えるが、手ぶれの怪しい写真を量産してしまった。

 で、それなりの撮影をするために、しっかりした三脚とリモートスイッチを手に入れて、撮影してみた。

ヘイケボタル_100623_02.jpg
<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その1>

ヘイケボタル_100623_01.jpg

<くっきり撮影できたヘイケボタルの蛍の光:その2>

 有る程度の撮影ができるようになったが、肝心のヘイケボタルは観察日を重ねる度に個体数が減っている。
 彼らの繁殖期が終わりに近づいているようだ。

 落胆しつつも、ふと、冬期湛水している他の田んぼの様子をみることにした。

 嬉しいのだ!

 去年から借りた田んぼでもヘイケボタルが!

 先週ヘイケボタルを数匹観察した田んぼDで、今夜は個体数が数十匹に増え、活動の場が広くなっていた。

 そして、先週は皆無だった田んぼCでも数匹だが、ヘイケボタルを観察できた。

 これで、今年田植えした全ての田んぼでヘイケボタルの活動が観察できたことになる。
 田んぼCと田んぼDは周りが田んぼの中に点在していて、大量にヘイケボタルが活動している田んぼBとは自然環境が大きく違う田んぼである。
 周りの田んぼにはヘイケボタルが観察できないが、耕さない田んぼだけにヘイケボタルが活動する様は、この農法(冬期湛水・不耕起移植栽培)が田んぼの生きものには優しいと再認識でき、とても喜ばしい気分にさせてくれる。
 もちろん、オタマジャクシやヤゴやイトミミズもそうだが、彼らの存在は興味のある人にはそれなりのメッセージを伝えてくれるが、「ヘイケボタルが舞う田んぼ」が持つメッセージは一般大衆にも語りかける力があることは確かなようである。

 今夜もヘイケボタル観賞のために田んぼBを訪れた面々がいた。
 ヘイケボタルを観賞する面々からは「何故ここでヘイケボタルが観賞できるのか」との質問が必ずでる。
 そこで、この田んぼでイネを栽培していること、農薬を使わずに栽培すること、冬期湛水していて湛水しない期間は年間数日敷かないこと、耕さない田んぼであること、耕さないことで何が起きているか等の説明を目の前に繰り広げられるヘイケボタルの光の点滅を観ながら、飲み込んでしまうのである。

 この様がイトミミズやオタマジャクシやヤゴなどでは無かったことを考えると、「蛍の光」は偉大である。
posted by アッケン at 22:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 田んぼの物語

2010年06月17日

イトミミズの大きさ

 ヘイケボタルをじっくりと観察したくて、プラスチックの水槽を手に入れ、それに「田んぼの土」、「田んぼの雑草:マツバイ」、そして、「カヤ」を入れて、ヘイケボタルの観察環境を作ったのだが・・・。

分かってはいたが、田んぼから撮ってきた土の中に色々な小動物が紛れ込んでいて、その中にイトミミズもいて、イトミミズのダンスを踊り始めた。
 耕さない田んぼの話をする時に必ず登場するのが「イトミミズ」。
 でも、ほとんどの方はこのイトミミズを知らないらしく、畑で見られるミミズと混同してしまうので、イトミミズのことをあれこれと説明する羽目になる。

 その際に使うことを想定してイトミミズを撮影してみた。

イトミミズ01_480x320.jpg
<水槽の中のイトミミズの様子>

 この写真にはイトミミズの個体が大小合わせて少なくとも30匹以上が確認できるのだが・・・。

これまでのイトミミズの写真には比較対象がなかったこともあり、直感的に大きさを想像して貰えなかったので、定規を比較対象にして撮影してみた。

イトミミズ02_480x320.jpg
<定規のメモリがやけに大きく見える>

 よし!、この写真があれば説明の手間が省けるはずだ。

 ちなみに、耕さない田んぼではこのイトミミズが1400万匹程度/1反(約1000平方メートル)生息する環境にするために色々と工夫する。
posted by アッケン at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 田んぼの物語

2010年06月16日

「ヘイケボタル」なのだ!

 あれから、ネットで調べたり、ホタルに詳しい地元の方に聞いたりしたところ、耕さない田んぼの畦で群れているホタルは
ヘ・イ・ケ・ボ・タ・ル」と確定した。

確定するに至った、対象ホタルの特徴:
(1) 頭部の赤い模様が中央で大きく分離している。
(2) 体長が10ミリメートルと小柄。
(3) 発光色がゲンジボタルの発光色と似ている。

ヘイケボタル01_480x320.JPG
<新たに採取したヘイケボタル(マス目10ミリ角)>

 しかし、本当に凄い!

 田んぼのホタル:ヘイケボタルが耕さない田んぼにきてくれた。

 バ・ン・ザ・イ!

 バ・ン・ザ・イ!

 バ・ン・ザ・イ!

 あれから観察時間帯に雨が降ったり、デジカメの操作ミスで撮影できなかったりとトラブルの連続。

 久々に晴れたのでシャッターチャンス日和と意気込んだのですが、
個体数が最初に観察した日ほど現れず・・・。

ホタル01.jpg
<ヘイケボタルの発光の様子:その1>

ホタル02.jpg
<ヘイケボタルの発光の様子:その2>

 こりゃ、暫くは「夜中に舞うヘイケボタル撮り」が日課かな!?
posted by アッケン at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 田んぼの物語