種子消毒用の酵素の培養に約2日ほど要した後、種子消毒および催芽に適した温度になるまで待ち、いよいよ、催芽である。
不耕起栽培の苗つくりは「低温育苗」にこだわるので、催芽温度は催芽機のヒータの温度計で23℃(棒温度計で平均22℃)の温度で行った。
通常の催芽温度が約32℃と高温なこともあり催芽時間も短くてすむが、低温育苗の場合は約2日間の時間をかけて行うことになる。
昨年は、催芽温度は催芽機のヒータの温度計で25℃に設定したこともあり、想定していた時間よりも早めに終了し、同時に行われている種子消毒の効果が得られているか不安な点が反省材料になった。
そのため、今年の催芽温度は23℃にして、種子消毒の時間を有る程度長く確保することにした。
また、温度を低くした分だけ、催芽時間が余計にかかりすぎるのも後々の作業に影響するので、催芽を早める効果があると報告されているおまじないの酵素の液体をいれてみた。
催芽を開始してからやく24時間経過した頃、まず、「こしひかり」の芽が動きだのを確認した。
今年も早い!、しかも温度を下げたのに・・・。
さ〜て、種籾の何割が動いた時に催芽は終了するのか?
疑問。
去年は?、気が付いたら予想以上に早く催芽が進んでいたので、慌てて終了したため、参考にならない・・・。
結局、岩澤先生に相談した結果、種籾の6割から7割の芽が動いたと思えるあたりを終了の時期とすることにした。
芽が早めに動いた「こしひかり」は、夜中に催芽終了の可能性があったため、3〜4時間毎に確認したが、結局、催芽を終えたのは、翌日3月16日の13時頃になった。
催芽開始から約54時間後で、結局、ほぼ予定していた時間となった。
催芽に時間がかかると思われた「ひのひかり」は、追い上げ型なのか「こしひかり」の催芽終了の頃には芽が動いていたので、ほぼ同時に催芽を終了させた。
去年もそうだったが、今年も催芽時間が短かったようだ。
今年も全国から短かった旨の報告がされているとのことなのだが、2年続けて催芽時間が早まっていることを、どうとらまえるべきか悩むところである。
「種籾が自然環境に呼応して生長を急いでいる」とのコメントだけで、片付けて良いものかどうか・・・。
気になる点として、「こしひかり」は前半暴走気味に芽が動くのが早く、後半は失速するように芽が動いたのに対して、「ひのひかり」は暴走することなくマニュアルに記載されているような催芽の経緯が見られ、種の違いとは言え違和感のある対照性を感じた。